先週ですが、国立科学博物館で開催中の「ミイラ 『永遠の命』を求めて」を観てきました。
南米、エジプト、ヨーロッパ、日本他、世界各地のミイラが展示されています。
ミイラが語るもの、その時代の死生観が学術的な説明により理解しやすくなっています。
また、ミイラが科学的に分析されていて、南米ペルーの布に包まれたミイラでは、 CT画像も併せて展示され、布の中のミイラの様子も見て取ることができます。
何千年という時を隔てても、存在している肉体。
魂が無く、生命を営んでいないのに存在しているミイラ。
一人ひとりのミイラが、自分の生きた時代を、なぜミイラになっているのかを訴えているかのような神秘な空間でした。
このミイラ展の直前に鑑賞した、国立西洋美術館での「ハプスブルク展」。
ベラスケスの「青いドレスの王女マルガリータ・テルサ」をはじめ、素晴らしい絵画と工芸品の数々でしたが、ミイラ展の衝撃で、ハプスブルク展で目にした残像が瞬く間に消えてしまいました。